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夜は思考を誘う。世界中で開催された「知のレイブパーティ」の正体

photo by thr3 eyes

1月26日から29日の三日間、一風変わったイベントが世界中で開催された。
その名も”A Night of Philosophy and Ideas“(哲学とアイデアの夜)。哲学、芸術、朗読、パフォーマンスなどを横断しながら、ひたすら思考するためのイベントである。
夜をまたいで繰り広げられるイベントの熱量の高さから「知のレイブパーティー」と呼ばれている。

開催場所はかなりワールドワイドだ。フランス、ドイツ、イギリス、ロシア、といった欧州諸国から、アメリカ、日本、セネガル、トーゴ、エクアドル、ペルー、インドまで、合わせて30カ国にも及ぶ。

夜は思考を誘う

2012年からこのイベントを開催している哲学者メリアム・コリチ氏は、オールナイトで行う理由を次のように語っている。

ときには、夜が誘うような、外からの刺激やプレッシャーと無関係な時間性の中に身をさらすことで、思考の質が飛躍的に高まることがあります。このイベントは、そうした「保留状態」を作りだすことで、良質な思考を生み出すためのものです。

夜に急に思考が冴えてきて、布団の中で眠れぬ夢想や思考をくり広げた経験は誰しもあるだろう。このイベントは、こうした「夜のハプニング」をいっそ共有してしまおうというコンセプトのものなのだ。

もちろんそれは、言語による思考だけを意味しない。音楽、ダンス、絵画、その他あらゆる表現もまた、夜がやって来るのを待ち構えている。

世界はまだまだ考え足りない

今年のプログラムをざっと見渡してみよう。

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photo by Brooklyn Daily Eagle

善と悪について(ベトナム)
共通言語とはなにか?(イタリア)
都市空間について(シンガポール)
スポーツの地政学(スーダン)
共に生きるためのエコビレッジモデルについて(アルジェリア)
ヴェールとはなにか?(スウェーデン)
共生について(ブラジル)
民主主義はオンライン化するか?(エストニア)
旅の文学について(イラン)
海―世界と私たちを結ぶもの(日本)
「人間」と「人間性」(インドネシア)

身近なものから大きなものまで、具体的なものから抽象的なものまで、バリエーションに富んだこうしたプログラムが、全部で100以上開催されている。
哲学は最も古い学問とは言われているが、その好奇心はこうして尽きることはない。

世界はまだまだ考え足りない。私たちもときには一夜を割いて、こうした哲学やアイデアに思考を巡らせてみてはいかがだろうか。

▶︎A Night of Philosophy and Ideas

 


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